キレイに見える花火だけど環境を破壊してしまっている?!花火が自然に与える影響ってどのぐらい?
2016/08/11
夏になると日本各地で花火大会が行われ、1年に1度の行事に多くの見物客が集まります。
花火大会の主役である、花火は大きな音を鳴らし、色鮮やかな花を咲かせてくれ、多くの人を楽しませてくれますが、燃えた後の花火はどうなるのでしょうか?
私も花火は好きですが、花火が環境に与える影響について気になります、打ち上げ花火は、環境にどのような悪影響をあたえるのでしょうか?
○花火を打ち上げるとでる汚染物質
花火はとてもキレイではありますが、花火の燃えカスは環境に悪いといわれています。
まず、火薬には可燃物として硫黄や木炭が入れており、燃やすと二酸化炭素や二酸化硫黄が発生します。
二酸化炭素は地球温暖化の原因で、二酸化硫黄は大量に吸いこむと呼吸疾患を起こす可能性がある物質で、人体に悪影響があると言われています。
また、花火の色は金属を燃やすことによっておきる炎色反応を使用しており、花火を打ち上げるといろいろな金属化合物や重金属が地上に降りそそぎます。
金属化合物や重金属は、土壌や水質を汚染する原因となり、植物や生き物の育成に影響を与える可能性があります。
さらに、粒子状物質が大気中を飛ぶので、大量に吸い込むと呼吸器に影響を与える可能性があります。
このように、花火を打ち上げると汚染物質が撒かれることになるのです。
○花火で出る汚染物質は少ない?
花火には環境に大きな影響を与えるといわれる、二酸化硫黄や重金属などが飛散するのですが、その量は、ごく微量といわれています。
花火を打ち上げて飛散する汚染物質の量と工場が排出する汚染物質の量を比べると、花火の汚染物質の量は非常に少ないことがわかります。
そのため、花火で環境を破壊していることを考えるよりも、工場の排気ガスによる環境への影響を考えた方が、地球環境を良くするのに役立ちます。
また、花火が出す汚染物質は地球の自浄効果で改善できる量であるため、自然への影響は少ないと考えられています。
毎日のように花火を撃ち続けている場合は、地球環境に大きな影響を与えますが、1年に1度の花火大会なら、自然環境や健康への被害は気にしないで良いかもしれません。
ただ、微量であっても環境を汚染する物質が花火から出ていることは確かです。
○花火大会のゴミが町を汚す
打ち上げ花火の環境汚染は少ないとわかりましたが、花火大会で環境を悪くするのは、花火の燃えカスだけではなく、見物客が出すゴミもあります。
特に問題となるのが、ポイ捨てで花火大会が終わった後の会場では、見物客が捨てたゴミが散乱していることが良くあります。
係員が拾ってきちんとゴミ箱に捨ててくれれば、問題ありませんが、風で飛ばされたりして回収されないゴミが環境に悪影響を与えるかもしれません。
花火大会を楽しむことは大切なのですが、自分で出したゴミは最後まで責任を持ち、ゴミ箱に捨てるようにしてください。
多くの人がゴミをポイ捨てすると、花火の燃えカス以上に環境を汚染しているかもしれません。
花火大会の環境問題は、花火から出る汚染物質よりも、ゴミに注目した方が良いかもしれません。
夜は周りが見えないので、ゴミの多さに気付きませんが、一夜明けてから会場に行くとゴミのポイ捨てを確認することができるでしょう。
○個人で行う花火も環境汚染?!
海などに花火を持っていき個人的に遊ぶと言う人もいますが、個人で遊ぶ花火から出る汚染物質は打ち上げ花火よりも少ないので、それほど気にする必要性はありません。
しかし、花火が終わった後にゴミを捨てたままにして帰る人がおり、捨てたままにした花火のゴミが問題となります。
海で遊んでいる時に、捨てられた花火を踏みつけて怪我をすることもありますので、遊んだ後はしっかり後付けをしましょう。
花火を楽しむ上で大切になるのは、ゴミをきちんと片づけることで、花火大会であっても、個人で遊んでいても、ゴミを出したら後片付けをきちんと行いましょう。
一人ひとりが、ゴミを片付けることで、環境悪化を防ぎましょう。
そして、夏の花火はしっかり楽しみましょう。